6月4日 アマ修斗ヨーロッパ選手権大会&プロ修斗ドイツ大会 レポート&試合結果

6/4(土) アマ修斗ヨーロッパ選手権大会&プロ修斗ドイツ大会 レポート&試合結果

6月4日、土曜日、ドイツの都市メッツィンゲンにあるÖschhalleにて
第16回アマチュア修斗ヨーロッパ選手権大会と
プロフェッショナル修斗公式戦ドイツ大会SHOOTO KINGS IV: “Battle Royale”が同日開催された。

今大会には日本より日本修斗協会佐藤ルミナ理事長が招待され大会前日と前々日の2回、
ヨーロッパ修斗協会ドイツ修斗協会代表のピーター・アンギラー氏が主催するGerman Top Teamにて修斗テクニックセミナーが催された。

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初日は、MMA特有の打撃とテイクダウンの境目のない際の攻防を指導。二日目は、足関節技他の“極め”の技術を中心にレクチャー。
ドイツを中心にヨーロッパ各国から両日共に20名を超える参加者があり、質問も多く、皆真剣かつ貪欲に技術を知ろうとする姿勢に好感が持てた。

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また、大会前日にはドイツ初となるルール講習会も開かれた。日本修斗協会の大内審判部長が講師として招かれ、アマチュア修斗のルールを中心にプロ修斗との違いも説明しながら、約2時間半講義。

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佐藤ルミナ理事長のテクニックセミナーが行われているマットフロアーの隣室での同時開催であったが、
こちらもヨーロッパ各国から14名が参加した。質問も具体的な内容のものが盛んになされ、
ヨーロッパ修斗のスタッフが情熱を持って競技普及に取り組んでいることが伝わってきた。
講習会終了後、参加者全員に修了証明書が渡された。

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今年で16年の歴史を誇るアマチュア修斗ヨーロッパ選手権大会には、ドイツ、オランダ、フランス、スイス等10カ国から58名の選手がエントリーした。
前日のルール講習会に参加したドイツ修斗コミッション代表のフィリップ氏とフィンランド出身のミカエル氏と大内審判部長の3名がレフリーを担当。
全体的に皆打撃のレベルが高く、テイクダウンの攻防までは繋がるが、数名の選手を除き寝技の技術はまだまだ発展途上といった感があった。
その中でウェルター級で3位入賞したMarkus Held選手は、前日に佐藤ルミナ理事長のセミナーで教わったばかりのヒールフックの入り方で見事タップを奪い、『見てくれましたか!』とばかりに本部席のルミナ理事長に目をやる一幕もあった。
これから、今回の技術セミナーで蒔かれた種が開花していく予兆が見られた瞬間であろう。期待せずにはいられない。

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アマチュア大会は日中に各階級準決勝までが行なわれ、夜には同開場にてプロフェッショナル修斗ドイツ大会SHOOTO KINGS IV: “Battle Royale”が開幕。日本からは佐藤ルミナ理事長、日本修斗協会副会長でもあるISCの横山忠志氏、大内審判部長の3名が特別ゲストとして招かれ、リングサイドで観戦した。

大会前には、急逝したモハメド・アリ氏への追悼のため会場にいる全員で立ち上がり黙祷。

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ヨーロッパ選手権大会の決勝は、夜のプロイベントの中で大勢の観客の前で行われアマチュア修斗ルールに準じながらも、ヘッドギアやレッグガード等の防具が外されプロと同様のスタイルで行われた。関節技での一本や膝で切り裂いてのKO決着もあり、決勝まで上がってくる選手はレベルが高い選手が多かった。
優勝者の国籍もドイツ、スイス、スェーデン、ノルウェー、デンマークとバラエティに富んでおり、まさにヨーロッパ選手権大会の名に相応しい顔ぶれとなった。香港大会と同様、優勝者の中には今年の全日本での試合が見たい選手も何人か存在した。

プロの部門の試合は7試合。
こちらもドイツ、スイス、オランダ、日本から選手が参戦した国際戦が多く、半数を超える4試合が一本、KO決着となる激しい闘いとなった。

日本からは和術慧舟會HEARTSの山口さゆりが参戦。メインイベントでスーパーファイト“日本vsドイツ”として
ターニャ・ホフマン(East2West/Deutschland)と対戦した。

1Rはホフマンのパンチの圧力に押されながら山口もところどころパンチを当て、柔道ベースのホフマンにテイクダウンを許さず首相撲からの膝にはダーティボクシングで対抗。終盤にはダブルレッグでテイクダウンする等の攻防をみせる。しかし、2R以降はフィジカル差が如実に表れはじめ、ホフマンの首相撲からの膝をかなり被弾。鼻血を流し、ラウンドインターバルにはドクターチェックが入る。3R、山口がパンチで前に出るがホフマンがストレート系のパンチ連打で攻勢。ホフマンが首相撲から崩してテイクダウンし、マウント。更にバックを奪いRNCを狙う。山口が際で上を奪い返し、パスガード。ホフマンが足を利かせガードに戻す。山口がボディパウンドを打つが有効打を与えられず、膠着でブレイク。スタンドで再開。逆転を狙った山口の右フックにホフマンが右ストレートのカウンター。山口がダウンも、すぐにダブルレッグ。ホフマンはスプロール。残り1分、山口がコーナーで差しからテイクダウンを狙うが果たせずそのままゴング。

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判定は、ダウンも奪ったホフマンがフルマークで勝利。敗れた山口も、最後まで勝利を諦めず粘って格上の相手に食らいついていった。
山口はこれがMMAデビュー戦。これから経験を積めば、今後の活躍も充分期待できる選手になるだろう。

この大会の2週間後には、またドイツでアマチュア修斗の大会が開催されるという。アフターパーティーでは、佐藤ルミナ理事長がドイツやオランダの修斗関係者と会談。ISCの横山氏は、大会後にドイツからオランダに渡り、マルタイン・デ・ヨング氏主催のタツジンドージョーをはじめ、
修斗と関わりの深いジムを幾つか訪問する予定となっている。ヨーロッパの地で20年近い歴史を積んできた修斗が更に発展、ヨーロッパ全体に普及することを願ってやまない。

SHOOTO GERMANY公式Facebook
https://www.facebook.com/Shooto.Germany

SHOOTO KINGS公式YouTubeチャンネル
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第16回アマチュア修斗ヨーロッパ選手権大会結果

-61,2 kg
Gold: Ali Yazbeck, Frontier MMA Academy, Sweden
Silber: Masoud Safi, R-Grip Gym, Netherlands
Bronze: Ali Reza Abdullazada, Tatsujin Dojo, Netherlands

-65,8 kg
Gold: Khizriev Irashka, Gladiator Dresden, Germany
Silber: Barney Gröner, Munich MMA, Germany
Bronze: Ahmad Harbi, Lion Cage, Germany

-70,3 kg
Gold: Husein Kadimagomaev, New Legacy Aarau, Switzerland
Silber: Tom Zwarts, R-Grip Gym, Netherlands
Bronze: Markus Held, German Top Team, Germany

-77,1 kg
Gold: Fabio Mele, Blackwasp Academy, Switzerland
Silber: Adriaan Brouwer, R-Grip Gym, Netherlands
Bronze: Stephan Schneider, Kampfsportzentrum Wernau, Germany

-83,9 kg
Gold: Hakan Demir, Ulm MMA, Germany
Silber: Rahim Mirajeddin, Nippon Team, Switzerland
Bronze: Mario Cindric, Nippon Team, Switzerland

-93,0 kg
Gold: Martynas Andrikis, Frontline Academy, Norway
Silber: Junias Heil, German Top Team, Germany

-120,0 kg
Gold: Thomas Johansson, Renegade MMA, Denmark
Silber: Anthony Cash, Trans4mers Sports Mainz, Germany
Bronze: Philipp Schinzler, KS Gym München, Germany

Länderwertung

Platz: Deutschland (2 Gold, 2 Silber, 4 Bronze)
Platz: Schweiz (2 Gold, 2 Silber)
Platz: Schweden, Norwegen und Dänemark (jeweils 1 Gold)

SHOOTO KINGS IV: Battle Royal結果

Profi Shooto -77,1 kg (3×5 Minuten): Raphael Lesnino (Munich MMA) besiegt Sercan Datcelik (Lion Cage) nach 3:42 Minuten in Runde 1 durch Submission (Mata Leao)

Profi Shooto -52,2 kg (3×5 Minuten): Bestare Kicaj (Nippon Schweiz) besiegt Raffaela Milner (KiBoJu Mannheim) einstimmig nach Punkten (29:28, 30:28, 29:28)

Road to M1 Germany -70,3 kg: Gabriel Sabo (New Legacy Aarau/Schweiz) besiegt Sylwester Hasny (Kongs Gym Stuttgart) nach 3:33 Minuten in Runde 3 durch Disqualifikation (illegaler Tritt zum Kopf am Boden)

Road to M1 Germany -70,3 kg: Amin Kuliev (Fit&Fight Kiel) besiegt Peter Mettler (Yogaka/Schweiz) nach 0:37 Minuten in Runde 2 durch Submission (Tapout bei Schlägen)

Road to M1 Germany -70,3 kg: Sascha Sharma (Kongs Gym Stuttgart) besiegt Samir Noory (R-Grip Gym/Holland) nach 2:35 Minuten in Runde 1 durch Submission (Guillotine Choke)

Profi Shooto -93,0 kg (3×5 Minuten): Daniel Dörrer (Hammers Team) besiegt Robin Salehi-Sarajeh (Lion Cage) nach 2:48 Minuten in Runde 1 durch TKO

Main Event: Superfight „Japan vs. Germany“

Profi Shooto -52,2 kg (3×5 Minuten): Tanja Hoffmann (East 2 West MAA) besiegt Sayuri Yamaguchi (Hearts MMA Shinjuku/Japan) einstimmig nach Punkten (30:26, 30:25, 30:27)

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