アマ修斗(児童)11/3 第7回全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会レポート

第7回 全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会 Jr.BORDER ACT.24CS大会レポート

[大会名]第7回 全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会 Jr.BORDER ACT.24CS
[日時]2023年11月3日(金・祝)
[場所]神戸市立王子スポーツセンター
[主催]Jr.BORDER 振興会・(一社)日本修斗協会
[協賛]株式会社イサミ・フィットネスショップ・LIMITEST
[特別協賛]ABEMA

秋晴れのすんだ空気の中、神戸市立王子スポーツセンターにて第7回 全日本キッズ/ジュニア修斗選手権大会Jr.BORDER ACT.24CSが開催された。
今回行われた30カテゴリー全174試合の中から印象に残った試合をいくつかピックアップしていこうと思う。

先ずは第一部で行われた、キッズ1 20㎏以下級優勝の松根 星舟選手(Theパラエストラ沖縄)2試合連続腕十字で一本勝ちで決勝まで勝ち進み、最後は極めだけでなくテイクダウンコントロールで試合を組み立て見事優勝を果たした。
毎度のことながらこの年齢で、オールラウウンダーっぷりを発揮する現在のキッズ達には脱帽させられる。

キッズ6 32㎏以下級では優勝候補筆頭の松尾 晃弥選手(BURST)が下馬評通りの強さで、十字にチョークと相変わらすの極めっぷりでオール一本での優勝を果たした。
圧倒的な経験のある選手の安定感を存分に披露した。

同じくキッズ6 36㎏以下級優勝の宮城 壮一朗選手(FREEDOM@OZ)はこの年齢で通算戦績が50戦以上という鉄人っぷり。
その戦績が示す通り強いローキックに、アームロック、チョークをベースに安定の強さをみせた。

キッズ6 40㎏以下級では河上 純登選手(パラエストラCNW)は一試合目からローキックでKOという衝撃的な勝利を飾り、鋭い打撃とドンピシャなタックルとキッズの中では少し異彩を放つスタイルを披露。大人顔負けのMMAスタイルの今後の進化が楽しみである。

キッズ6 52㎏以下級、一部関係者から注目されている西山 怜愛選手(MMA Z
ジム)格闘技歴半年ながら圧倒的なポテンシャルを見せ三角締めにより見事優勝に輝いた。
同カテゴリー48㎏以下で優勝した糸井 一八選手(MMA Zジム)同様に第一回から参戦しているZジムの指導力の高さをみた。
そして激戦のジュニア修斗 48㎏以下級決勝、田中 仁選手(BURST)対 伊藤 瑛太郎選手(総合格闘技道場reliable)の一戦は果敢にタックル、ボトムからの関節のエントリーを狙う田中選手に対し、フィジカルで上回る伊藤選手が切って打撃を狙う展開に。
ジャッジ泣かせの熱戦の結果、キック、MMA二刀流の伊藤選手に凱歌があがった。

ここからは第二部の試合をいくつかピックアップしていく

キッズ2 28㎏以下級 佐久間 丈選手(フォーランバス)は全試合、十字でオール一本で優勝。
どっしりと安定感の試合運びを見せ、関係者からも高い評価を受けていた。
今後も注目の選手である。

キッズ4 24㎏以下級 貞 健龍選手(総合格闘技ゴンズジム)は格闘技歴4ヶ月ながら、溢れるポテンシャルを発揮し連続一本で優勝を果たした。
まだまだ粗削りではあるが、兄弟でダブル優勝した森川 璃音選手、森川 蒼大選手と共に今後の成長が楽しみな選手である。

キッズ4 28㎏以下級 並みいる強豪を退けて優勝したのは小山 丈太郎選手(有永道場Team Resolve)。
豊富な実績通りの実力をみせ、オール一本で優勝を決めた。

キッズ4 32㎏以下級 和田 真琉選手(Team KIZUNA)は師匠譲りの投げ技を武器に優勝。クロスガードを取られた状態で上からのV1アームロックという珍しい極まり手も披露し、技の引き出しの多さも存分にアピールした。

キッズ4 36㎏以下級 辻 佑海選手(トリニティ・サンズ)は十字二回、V1アームロック一回で優勝を決め、西の名門の実力を存分にアピールした。

そして今大会最多エントリーの最激戦区 キッズ24㎏以下級
優勝候補、佐々木 咲耶選手(BURST)対 東の超強豪 杉本 開選手(AACC)の準決勝、共に一本勝ちで勝ち上がってきた両者のヒリヒリするような戦いは杉本選手が一本勝ちを収め決勝へと駒を進めた。

決勝戦、杉本選手 対 岡本 健新選手(TEAM AGENT)はハイレベルな攻防を制した岡本選手が激戦区を勝ち抜き見事日本一の称号を勝ち取った。

今大会、技術的な特徴としてはニータップや蹴り足キャッチからのテイクダウンを多用している選手が多く見受けられた。
グランド面では足関節からサドルエントリー、スイープを狙う選手も多く、大人顔負けの攻防が繰り広げられた。
また個人的にはチキンウイングアームロックによる一本勝ちが増えた様に感じられた。
多くの試合が十字、V1アームロック、バックチョークによって決まるのに対し、構造的、フィジカル的に少し難しいと個人的に考えていただけに、認識を改めなければと思わされた。

ここからは試合以外で印象に残った点にいての個人的感想を。

大会開始前の計量、防具チエックというのは運営側として最も手間取りやすい箇所一つです。
それは低学年になればなるほど、所属ジム、階級、名前を聞くことが難しいからです。(可愛いけど)
それが今大会、引率の先生方、保護者の方、同じジムの上級生等が、率先して協力して下さり、非常にスムーズに終える事が出来ました。
皆さんの協力に本当に感謝です。
近くで手伝ってくれたキッズの子達も有難ね。

また今大会南は沖縄、北は北海道と遠方からの参加ジムも多く、引率の先生一人で多くのキッズ達を見なくてはならない状況が多々あった様に見受けられました。
先生が試合の生徒に集中している間、どうしても低学年層のキッズ達はソワソワしてしまうものなのですが、そこを試合を終えた上級生達が上手く面倒をみており、格闘技以外の面でも素晴らしい光景だなと思いました。

勝った選手も勿論印象に残っているのですが、それ以上に負けた選手達の印象が強く残った大会だったなと個人的に感じました。

いつも以上に負けて悔し涙を流す選手が多く、皆全日本にかけていたんだなと思うと
こちらも涙腺崩壊必死でした。

負けて泣いている対戦相手の選手に対しTheパラエストラ沖縄 松根代表がかけた
「そんだけ練習してきたから泣くんだよ、胸張れ」
に全てが集約されていた様に思います。

それぞれの格闘技があり、それぞれの人生がある。
それでも日々は続いて行きます。

全てのキッズ、ジュニア選手の未来に幸あれ。

最後に今大会はABEMA様に御協賛頂き、トロフィーや盾、参加賞としてお菓子やプロテイン、そして豪華な花までご用意頂き素敵な大会を開催する事が出来ました。
ここに心よりお礼申し上げます。

今後ともキッズ、ジュニア修斗を宜しくお願い致します。

追記 試合場と観戦席の仕切りのロープが取れる度に率先してずっと直してくれていた伊藤 富士丸選手にはスペシャルサンクスを送ります。
本当有難ね!

Jr.BORDER振興会 小堀 貴広

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