4月1日 アマ修斗(一般・初級・児童)オープンT&OM山口大会 大会レポート
[大会名]SHOOTO CHALLENGE YAMAGUCHI 05
[主 催]毛利道場
[認 定]JSA(グラップリングを除く)
[後 援]yab 山口朝日放送、KRY 山口放送、tys テレビ山口、株式会社シティーケーブル周南
[協 力](有)オフィスK
[日 時]2018年4月1日(日)
[場 所]山口県周南市/周南市学び・交流プラザ 武道場
山口県でアマチュア修斗の大会を開催するようになって、今年で丸10年になる。
(「SHOOTO CHALLENGE YAMAGUCHI」という名前を冠してからは5回目。)
今大会の参加者数は、ここ数年の中ではやや少なかったが、それでも山口県内はもとより福岡や愛媛、鳥取、更には関西などからも遠征してくれた選手たちがいて、本当にありがたかった。
近年、盛り上がりを見せているのがキッズ修斗・ジュニア修斗だ。
その中心的な存在といえる神戸のゴンズジムから、今回も多くの子どもたちが山口大会に出場した。
3試合全てで一本勝ちしたのが、中島 陸選手。
見事に優秀選手賞を受賞した。
その他にも東京から参戦した金子 蒼空選手(AACC)は安定した寝技で2試合に勝利を収め、ホスト側の毛利道場でも、鋭い打撃を披露した金井 琥珀選手がキッズ修斗初出場ながら2勝を挙げた。
ビギナー修斗では山浦 晃輔選手(MMA Rangers Gym)が勢いのある打撃と寝技で大江 信之輔選手(PUREBRED鳥取)、杉江 佑斗選手(チームプラン)を破り、優秀選手賞にも選ばれた。
今後はアマチュア修斗での活躍が期待できるだろう。
アマチュア修斗の山口オープントーナメントでは、ストロー級、フライ級、バンタム級の参加者が少なく、ワンマッチ決勝となったが、接戦の試合が多かった。
ストロー級は、1Rに吉井 龍城選手(修斗GYMS 直心会)が軽やかなステップから放った右ミドルキックを宇田 龍我選手(総合格闘技道場 HOPE)が掴んだところに、吉井選手が飛びつきのギロチン(フロントスリーパーホールド)。
ギロチンが外れた後は上下が入れ替わる攻防となり、宇田選手が上となって、1R終了。
2R、立ち上がりに吉井選手がプレッシャーをかける。右ミドルキック、右前蹴りを見せた後、吉井選手の右ストレートがクリーンヒット。
その後も吉井選手は打撃のプレッシャーをかけるが、宇田選手に組まれて下になる。
しかし、吉井選手はセコンドの生駒純司・元世界王者譲りの三角締めを狙い、下からアタックを続けて試合終了。
判定0-2で吉井選手が優勝を掴んだ。
フライ級は、宇田 悠斗選手(総合格闘技道場 HOPE)と片山 将宏選手(防府スポーツジム)の対戦。
宇田選手の圧力に押されて片山選手はなかなか近付けない。遠めからのタックルを切られてがぶられる展開。
2Rも同様の展開が続き、宇田選手は首を狙う。宇田選手が上から攻め続けて、試合終了。
判定3-0で、宇田選手が優勝した。
バンタム級は、水田 大智選手(有永道場 Team Resolve)と平野 周選手(赤崎道場 A-SPIRIT)の対戦となった。
1R、水田選手が打撃でプレッシャーをかけるが、組まれて、平野選手に上を取られる。
その後、スタンドに戻ったものの、平野選手が再び上を取る。ラウンド終盤、水田選手の下からの腕十字が入りかけた場面もあった。
2R、水田選手が打撃で押そうとするが、足を掴まれて簡単にテイクダウンを許す。
スタンドに戻ってタックルに来た平野選手に、水田選手はカウンターのフロントスリーパーホールドを狙う。最後は水田選手が腕十字であわや一本となったところで、タイムアップ。
判定2-0で、水田選手が優勝を果たした。
フェザー級には、昨年ロシアで開催されたパンクラチオン世界選手権に3位入賞した野尻 定由選手(赤崎道場 A-SPIRIT)が出場した。
1回戦、野尻選手は腕ひしぎ十字固めで廣中 直文選手(毛利道場)に一本勝ち。
反対のブロックでは、倉信 洋一郎選手(毛利道場)が藤田 哲郎選手(チームプラン)を終始バックコントロールして判定勝ち。
野尻選手と倉信選手とで決勝戦が行われることとなった。
決勝戦は、野尻選手がオーソドックス、サウスポーと切り替えながらサークリングし、倉信選手がそれをじりじりと追いかける展開。
一気に間を詰めてお互いに右ストレートを放ち、相打ちに見えた場面があった。
しかし、後でビデオで確認すると、野尻選手はパンチを当てるとともに頭を振って倉信選手のパンチをかわしていた。
2度目のパンチの交錯の後、倉信選手が左目の上を気にする仕草を見せて、ドクターチェックが入る。
その結果、左眉の上のカットにより、1R 1分30秒、野尻選手のTKO勝ちとなった。
1回戦を一本勝ちし、決勝戦をTKO勝ちで飾った野尻選手にはアマチュア修斗部門のMVP賞が贈られた。
なお、第9回 一心杯グラップリングトーナメントのライトヘビー級では、田中 成尚選手(赤崎道場 A-SPIRIT)がV1アームロックで石村 勝紀選手(グラドー会館)を降して、優勝した。
今大会、ストロー級で優勝した吉井選手が15歳、フライ級で優勝した宇田選手が20歳、バンタム級で優勝した水田選手が16歳、フェザー級で優勝した野尻選手が20歳と、若い選手たちの活躍に目を見張りました。
彼らは今後の各大会でも活躍してゆくでしょう。
同時に、彼らに負けないよう、ベテラン選手たちが巻き返してゆくことにも期待します。
さて、7月1日には山口県では初めてプロ修斗が開催されます。
プロ修斗・山口大会「闘裸男22」の開催によって、アマからプロへの道筋を提示することができ、更に山口県に修斗が普及してくれればと願っています。
文責 村井 貴史