6月3日 アマ修斗(一般)沖縄選手権大会レポート

第1回沖縄アマチュア修斗選手権大会レポート

[大会名]第1回沖縄アマチュア修斗選手権
[主 催]日本修斗協会 沖縄選手権実行委員会
[日 程]2018年6月3日(日)
[会 場]沖縄県那覇市/奥武山総合運動公園・
沖縄県立武道館・3F錬成道場

沖縄県でのアマチュア修斗は2009年11月8日、沖縄フリーファイト内で初めて行われたました。
以降年に2回のペースで継続的に大会が行われ、昨年11月に行われた琉球フリーファイトvol.11は県内では14回目のアマチュア修斗の大会開催となりました。
昨年9月に行われた第24回全日本アマチュア修斗選手権フライ級では平良達郎(Theパラエストラ沖縄)VS親川龍(CROSS×LINE)の2人が決勝に進出、沖縄県勢同士の戦いが決勝で繰り広げられ2人は満を持してプロ昇格。
沖縄の修斗のレベルが日本修斗協会に認められ、2018年6月3日いよいよ第1回沖縄アマチュア修斗選手権が開催されました。今回は第1回沖縄アマチュア修斗選手権の大会の模様を各階級決勝戦をスポットに当ててお知らせします。

■ストロー級 -52.2kg
最軽量ストロー級は、2名と少人数の参加だったが県内軽量級MMAの実力者である饒辺直也(グランドスラムAPP)と当山翔(シマジリアンズ)の一戦となった。
スタンドでバックを取られるも切り替えしトップを奪った饒辺が足関節、フロントスリーパー、三角締めと攻め立て常に先手を取り一本勝ち、ワンマッチながら優勝を果たし全日本への切符を手にした。
10月14日の全日本への出場意思もあり、沖縄県北部名護のチームであるグランドスラムAPP から初めての全日本出場者となりそうだ。

■フライ級 -56.7kg
フライ級は今回沖縄選手権では最多人数7名の参加。
優勝候補は全日本出場経験もありブラジル帰りの柔術家、黒帯の若山達也(若柔術)。準決勝を寝技のスクランブル戦で制し、順当に決勝進出。もう一方のブロックは神奈川県から出場の全日本出場経験のある実力者藤沢義弘(リバーサルジム横浜グランドスラム)からパンチでダウンを奪い勝利したダークホース的存在の当真佳直(若柔術)が決勝進出。若柔術同士の同門対決となった。
ベテランの若山に対し若さあふれるファイトで打撃&テイクダウンともに前に前に出る当真、タックルでテイクダウンし若山のスイープ狙いもブリッジで切り返すなど身体のバネの強さも見せて終始攻め続けフルマークの判定勝ち。
全日本出場経験者2人を破っての優勝した当真は間違いなく全日本でも通用する実力であることを示した。

■バンタム級 -61.2kg
4名参加のバンタム級は3名がTheパラエストラ沖縄からの出場となり一回戦から同門対決が繰り広げられた。
開始1分ほどでタックルを潰しバックに周りチョークを極めた高校2年生17歳の榎本神月(Theパラエストラ沖縄)と極まるかに見えた腕十字固めを凌ぎ逆転のバックチョークによる一本勝ちをして決勝に進出した波平雄大(Theパラエストラ沖縄)の決勝戦。
波平がテイクダウン狙いから優位に寝技の展開を進めるも後半は榎本が巻き返しパスガード、マウント、バックとポジションを取り判定勝ち。
昨年のアマチュア修斗ワンマッチではパンチで相手選手を出血に追い込みTKO勝ちした弱冠17歳榎本がアマチュア修斗戦績3戦3勝負けなしで全日本出場権を獲得した。

■フェザー級 -65.8kg
4名参加のフェザー級は九州の実力者昨年パンクラチオン世界選手権3位の野尻定由(赤崎道場A-spirit)、県内MMAイベント天下一ファイトの元王者でありVTJOKINAWAにも出場した工藤圭一郎(グランドスラムAPP)、県内プロキックボクサーの照屋清太郎(クレイジービー糸満)、今大会最年少今年4月に高校入学したばかりの15歳、南風原吉良斗(Theパラエストラ沖縄)と個性豊かな顔ぶれのトーナメントとなった。
野尻VS照屋の一回戦はテイクダウンした野尻がサイド~マウント~十字と堅実に一本勝ち。工藤VS南風原の一回戦はテイクダウンした南風原がパスガード~バック狙い~三角締めで一本勝ち、決勝戦はトップアマ野尻と15歳南風原の組み合わせとなった。
1Rテイクダウン勝負に競い勝った南風原が立ち上がり際にフロントチョークを合わせる。その後三角締めを極めかけるもタイムアップ1Rは南風原が取った。2R野尻のタックルに引き込み気味に下になる南風原、三角締めを再び作るも野尻はリフトして対処、仕切り治してテイクダウンを奪った野尻がパスガードに成功し優勢に展開を進め、判定は0-1(南風原)ドローにより延長戦へ。スタミナが切れたかに見える南風原に対し打撃で前に出る野尻、よつの展開になり一本背負いに言った野尻に対しバックに張り付く南風原、チョーク狙いを何とか切り替えした野尻だがタイムアップ。延長判定により弱冠15歳の高校1年生南風原が激戦を制し優勝を果たした。
一本背負いが無ければ展開的には野尻の流れだっただけに非常に悔やまれる結果となった野尻。南風原は九州選手権の参戦も予定しており7月8日野尻のホーム福岡で再戦が行われることになるかもしれない。
全日本選手権も含め新たなストーリーが始まる予感だ。

■ライト級 -70.3kg
ライト級は1戦1勝の城間瞬(フィットキックDROP)に加え初参戦の外間陽一(シマジリアンズ)ディロンパーキンズ(カポエイラアカデミー)3名の沖縄勢に対し、断トツの優勝候補アマチュア修斗4戦4勝昨年度アマチュア修斗東海選手権優勝の藤野康弘(パラエストラTB)を含めた4名参加のトーナメント。
藤野VSディロンの一回戦はテイクダウンした藤野が終始インサイドガードにいるもベースがしっかりしているためにブレイクはかからない、終盤パスガードからバックを狙い判定は藤野、決勝にコマを進めた。
逆ブロックの城間VS外間の試合は激しい打撃戦からスタート。力強いローにパンチをヒットさせ攻勢に試合を進める外間に対し終盤テイクダウンを成功させた城間がサイドを奪う。打撃と寝技で攻めあった両者の試合は終盤寝技を優勢に進めた城間に軍配。藤野と城間の決勝戦は1Rから藤野がテイクダウン~サイド~バックと手堅い試合運び。2Rもテイクダウンを取ってトップで固める、城間も一瞬の隙をついて立ち上がるがスタンドになる前にテイクダウンを極めマウント~バックとポジショニングで圧倒的に試合を支配した藤野が優勝。
東京から沖縄選手権を優勝し全日本アマチュア修斗選手権の切符を手にした。

■ミドル級 -83.9kg
今回最重量級となったミドル級は2名参加の初戦決勝、ジェレミーファンク(Theパラエストラ沖縄)VSスキラティコデイビド(カポエイラアカデミー)の在日米軍対決、沖縄らしいカードとなった。
レスリング経験者の両者の戦いは打撃戦の後ジェレミーがテイクダウン。スタンドに戻ると再びタックルに行ったジェレミーに対し片足タックルの体制でバランスを取りながらスキラティコのパンチが何度もヒット、効いたかに見えたジェレミーのバックにスキラティコが張り付き第1ラウンド終了。2Rスキラティコのワンツーがヒット勢い余ってグランドで追撃してしまいスキラティコに減点1、再開後打撃戦からタックルを潰しバックに周ったスキラティコがマウント~サイドでポジショニングで優勢に立ちタイムアップ。アメリカ国籍同士の対戦はスキラティコデイビド(カポエイラアカデミー)の勝利でミドル級優勝となった。

初開催の沖縄アマチュア修斗選手権は県内の修斗オフィシャルジム、MMAサークル、米軍チームと沖縄県以外の参加者も各階級に見られ上出来な大会だったといえます。
今年はいよいよ11月25日に待望のプロフェッショナル修斗沖縄大会【THE SHOOTO OKINAWA Vol.1】が開催される予定で修斗が着実に沖縄に普及しています。
来年からも定期的にワンマッチ&選手権を開催し南国沖縄から全日本選手権で活躍する選手、プロ修斗の世界で活躍する選手を輩出していきたいと思います。

沖縄アマチュア修斗実行委員会 沖縄支局長・松根良太

SPONSORS